2006-04-03

白夜行






面白かった。800ページ以上ある、ぶ厚い小説だったが、意外とスラスラ読めてしまった。一番の理由は読みやすかったと言う事だろう。時代背景も何となく自分の生きた物に重なるし、ドラマを見ていたので登場人物を想像しやすかったと言うのも理由の一つかも知れない。ドラマでは、あの小説のグレイな部分を表現する事が難しいと、読んでる途中で思うようになった。ドラマの描写と、小説の描写は全く違う。ドラマでは桐原亮司は、山田孝之さんが演じている。しかし、全くかぶらない。もっと、もっと、ダークで得体の知れないイメージだ。対して唐沢雪穂を演じた綾瀬はるかさんも、イメージとちょっと違う気がする。ただ、幼少時代の雪穂を演じた福田麻由子さんはイメージ通りって感じがする。ドラマのキャストと、小説のキャストを重ねながら読んで行くと、あっという間に読み終えてしまった。

ん〜、なるほど。小説を、テレビや映画化する事の難しさがよく解った。小説を読んでから映画を見て、ガッカリした話を良く耳にする。こう言う事なのかと、実感した。スッキリと事件が解決する話かと言うとそうではない。事件だったのか、事故だったのか、そして犯人は桐原亮司と唐沢雪穂なのか、あくまで笹垣潤三の推理でしかない。後半、その推理を裏付けて行く展開にドキドキしながら読みふけった。しかし、真相は闇の中のまま物語は終わるのだった。読者の頭の中にエンディングがあると言った感じだろうか?ドラマでは、はっきりと桐原亮司に罪をなすり付ける雪穂の姿があったが、小説では闇だ。

全く本を読まない人だった。読めない理由は、読んでいるうちに違う世界を頭に描いてしまうから。読みかけて半分くらいになっている本は沢山ある。しかし読破した事は皆無と言っても良い。そんな自分が、原作を読んでみたいと思ったのが、『白夜行』だった。知り合いの勧めでドラマを見る様になった。殆どテレビを見ないので、好んでドラマを見る事がない。しかし、見て行くうちにハマってしまった。ハマって行くうちに、原作が読みたいと思う様になった。桐原亮司のグレイさが、最後の最後まで貫かれている。ドラマと小説の違いを噛みしめながら、約一ヶ月『白夜行』を楽しんだ。東野圭吾を読んでみたいと思う自分がいる。



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theme : ミステリ
genre : 小説・文学

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