今日もまた呟き

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抗がん剤をやめた日



新しい命の誕生のあとは…
piccoloです。

第二子が誕生して2週間が経ちました。その成長とは裏腹に、ワシのおかんは衰弱し始めています。去年の暮れに風邪をひき、なかなか咳が止まりませんでした。現在咳は少し落ち着きましたが、全く食事がとれません。1週間近く食事らしい食事を取れていません。転移した癌が消化器系を蝕んでいると思われ、そこから食欲低下に繋がっているのではないかと想像しています。昨年2016年の10月に、突如として抗がん剤治療をボイコットしてしまった母。その影響がここに来て症状として現れたのだと思われます。

抗がん剤をやめた理由…
副作用が辛かったようです。分かっていた事ですが、完治はしないと言われていて、その苦しみに耐える理由はあるのか?そう思ったに違いありません。その都度薬を変えて来ましたが、3種類のうちの最後の種類を始めた事で嘔吐するようになりました。手の痺れに加えて吐き気も催すようになり、それが自分の限界だと悟ったんだと思います。

完全にバックレでした。ある日突然無断で治療を休んだのでした。「あれ、病院は?」そう言うと、「もう治療やめたの」シレッと驚きの返答がありました。自分の事なので、やめるのは勝手ですが、1人で生活している訳ではありません。ワシや嫁、孫もいる空間で、堂々とターミナル宣言されたワシは、その気持ちを受容すると共に新たな決意をしなければなりませんでした。このまま抗がん剤治療を続けていれば、衰弱した時にそのまま治療していた病院に入院出来たでしょう。その死へのルーティンを拒まれた事で、新たな対策を考えねばならなかったのです。

2016年の10月に抗がん剤治療をやめてから、およそ半年が経過しました。2014年の6月に、全身に転移してるとインフォームドコンセントを受け、抗がん剤治療をしなければ半年。治療をして12ヶ月から24ヶ月と余命の宣告を受けました。とっくに余命は過ぎていますが、抗がん剤治療を始めてから副作用は強かったものの、全身に転移した癌は影も形もなくなっていたそうです。しかし命を伸ばして苦しむよりも、人間らしく生きる事を選択した母は、この時の恐怖を分かっていたつもりでも、実際には物凄く恐ろしかったのでしょう。毎日何かに怯えているようです。

先日自転車で買い物に出かけた母は、目眩と足の麻痺を感じ、買い物を断念したと言うエピソードがありました。家から数10メートルの所で引き返したそうですが、家の前で動けなくなってしまったのだとか。その羞恥心から1人で外出する事もなくなると思われ、悪循環は続く気がします。目眩や足の麻痺する感覚は、食事をしてない事から来ると思います。しかし母は、癌が進行してるから目眩がするんだ。足が動かないんだと人の話に耳を傾けません。むしろ癌が進行して出て来ている症状は、食欲低下だと思われるのです。「先ずは栄養をとって体力をつけよう。」そう助言しても聞く耳を持たないのです。piccolo家の悪しき因縁は、この無駄な頑固さです。祖父から受け継がれているであろう頑なな意地。歳をとればとるほどに強くなって行くようです。

今月の30日に74歳になる母。もしかすると誕生日を迎えられないかもしれません。どうにか病院へ連れ出し、点滴治療で体力を回復させて欲しいのですが、彼女の頭には病院イコール癌の治療と、偏った考えしか持っておらず、自分一人の問題として頑なに通院を拒否します。「冷静に」と自分に言い聞かせるワシですが、幼児退行した母をどうしても軽蔑してしまいます。ワシは母に、中途半端はするなと、時に暴力までふるわれて物事をやり通す事をすり込まれて来たのに、抗がん剤治療は中途半端にやめてしまうんだと、憤りさえ覚えました。以前母に「中途半端はダメだと俺に教えて来たよね?あなたがしてる事は中途半端な事だよ。やめるなら、しっかりとやめる意思を先生に伝えなくちゃダメなんじゃないかな?」と話た事がありました。しかしバツが悪くなるとシレッと自分の部屋に消えて行くのです。時に駄々をこねる子供の様でもあり、女手一つでワシを育ててくれた強い外見とは裏腹に、内見はガラスの様に脆かったのでした。



ここ数週間でかなり痩せました。写真は去年夏の物です。さらに一回り小さくなった気がします。介護施設で働いているワシは、老衰でご逝去する方を何十人も見て来ました。決まって食事が取れなくなります。中には何も食べずに1ヶ月以上生きる人もいましたが、大抵数週間で体力が尽きます。今まさに、自分の肉親がその状態に陥り、いよいよラストステージに入ったのだと複雑な思いを噛み締めるのです。

生と死。喜びと悲しみ。いつも同じ年にやって来る。これも何かの因縁なのであろう。

piccolo
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