2007-11-26
住まなきゃわからない沖縄
![]() | 住まなきゃわからない沖縄 (新潮文庫) (2004/11) 仲村 清司 商品詳細を見る |
面白い視点からの沖縄ワールドだった。広告で、ディープな沖縄を知るなら。的な事が書かれていたが、沖縄がディープなのではなく、仲村清司さんのフィルターを通した沖縄ワールドが面白いのだ。文章が書けるって素晴らしいと思った。少なくとも良いことばかりじゃない沖縄を知りたくて手にした本なのに、ますます沖縄に魅力を感じたからだ。確かに沖縄の長所ばかりが書いてあるわけではない。でも幻滅はしない。むしろそうした沖縄の「負の遺産」をも魅力に感じさせてしまう、仲村ワールドがそこにはあった。
とても興味深かったのは、あとがきに書かれていた実際の仲村氏の人物像。沖縄移住相談所と看板が掲げてある、本文の中にも出てくる店での話。仲村氏が一番苦悩していた時期では?と言われる頃の話だが、彼の物書きの部分から想像出来る人物像とはかけ離れた姿が、店の奥にあったと表現されていた。全く未知の土地で、何もかもが不安だったのだろうと。この一言で、沖縄事情が想像出来る。今は書く仕事が軌道に乗り、本土にいた頃と変わらないくらいの収入が見込めてると言う。その間の苦労も書かれていたが、そんな危機感を感じることなく読み進める。国際通りの占い師に視て貰ったのも、もしかしたら相当の覚悟だったのかもしれない。
とにかく楽しい本だった。沖縄を知る人知らない人。沖縄に興味がある人、ない人、どっちでもない人。誰が見ても面白い本ではないだろうか。それくらいに著者の文章が素晴らしい、その観察力が見事な一冊
piccolo

